ホルモンバランスを整える
2021/10/11
ホルモンバランスを整える方法|心身の不調を改善して快適な毎日を
現代女性の多くはさまざまな要因によりホルモンバランスが乱れ、不調を引き起こしているようです。
生理痛や更年期がつらいといった婦人科系症状のほかにも、慢性的に肩こりや頭痛、不眠などがある人はホルモンバランスが乱れている可能性があります。
そこでこの記事では、ホルモンバランスを整える方法をご紹介していきます。
心身の不調に悩んでいる女性のみなさんは、ぜひこれを機に快適な毎日を手に入れましょう。
ホルモンバランスを整える大切さ
女性ホルモンには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2種類があり、妊娠や出産に向けて子宮の環境を整えるため、それぞれ固有の役割を担っています。 女性ホルモンの分泌は少なすぎても多すぎても不調の原因となるため、「ホルモンバランスが悪い」というのはこの2つの分泌量が不足していたり、過剰であったりする状態を指します。
女性ホルモンの基礎知識
エストロゲン、プロゲステロンの主な働きについて見ていきましょう。
【エストロゲン(卵胞ホルモン)】
エストロゲンには女性らしい身体を作る働きがあり、人生のなかで最も分泌量が増えるのは10代の第二次成長時。月経の開始や胸がふくらみ、丸みを帯びた体つきになるのを助けます。
また、コラーゲンの生成を促し髪や肌の潤いやハリを保つ、血管をしなやかに保ち動脈硬化を予防する、骨密度を保つなどの働きもあるため、若々しさの維持にも不可欠。
毎月の排卵日前には分泌量がピークに達します。エストロゲンは精子を子宮に送り込むのを助ける子宮頚管粘液の分泌を促進するため、妊娠の成立に欠かせないホルモンです。
【プロゲステロン(黄体ホルモン)】
プロゲステロンは乳腺を発達させる、排卵後に子宮内膜をより厚くする、基礎体温を上昇させて妊娠を維持するといった作用があります。
分泌のピークは排卵後で、妊娠しなかった場合は分泌量が減少して月経が始まり、妊娠した場合は、その状態を維持するために分泌量が増加します。
女性ホルモンと心身の不調の関係
月経周期は28日が基本ですが、個人差があり、25〜38日であれば正常と見なされます。どちらのホルモンが優位になるかで、「卵胞期」「黄体期」と分けて呼ばれます。
●生理開始〜排卵前の「卵胞期」・・・2週間(妊娠に向け身体の準備をする時期)
● 排卵後から次の月経前の「黄体期」・・・2週間(妊娠した場合それを維持する時期)
各時期により分泌されている女性ホルモンの量と種類が異なるため、女性の心身は不安定で状態が変わりやすいのです。
一般的に卵胞期は体調が安定しやすく、髪や肌のツヤも良くなります。脂肪燃焼を促進するエストロゲンの分泌が増え、むくみの原因となるプロゲステロンの分泌量が減るので、ダイエットにも適した時期です。
排卵日後の黄体期はプロゲステロンの分泌が増え、基礎体温が上がります(※高温期とも呼ばれる)。本来妊娠の準備をする時期なので、リラックスし無理せず過ごすことが大切。プロゲステロンの影響で眠くなり、頭の働きが落ちる、肌荒れしやすくなるなど全体的にコンディションが落ちる時期です。
このホルモンバランスが食事や生活習慣、加齢などさまざまな原因で乱れると心身に不調をきたします。
生理痛、生理不順、月経前症候群(PMS)、40代後半以降の更年期障害など、婦人科系の症状として知られているものだけでなく、倦怠感、肩こり、肌荒れ、不眠、頭痛、腹痛、吐き気など、一見女性ホルモンと関係なさそうなところにも影響があるのです。
日頃からホルモンバランスを整えておくことで、これらの症状の予防・緩和が期待できます。